Meister植竹のブログ=Vol.19=
オーディオファンの皆さま。こんにちは。IDK Audioセンター長の植竹です。
植竹ブログ第19回目です。
サンスイビンテージアンプとの上手な付き合い方
結論から申し上げます。
人間も健康を維持するためには、適度な運動が必要であることは広く知られています。
サンスイのビンテージアンプも同様です。
【日常から定期的に「動かしてあげて」ください!】
サンスイのアンプは最新モデルでも1999年発売のため、すでに25年以上が経過しています。
そのため、現在ではスイッチやボリューム類の専用部品の新品在庫は完全に枯渇してしまいました。
各種接触不良のメンテナンス(修理)において、IDK Audioでは分解による接点磨きや内部クリーニングを実施させていただきますが、残念ながらそれらは「改善」であり新品同様の状態に戻すことは難しいのが現状です。
(スイッチ)構造的な経年劣化により、切り替える瞬間のノイズやLEDのちらつきが発生することがあります。
(ボリューム)カーボン面が削れブラシとの密着の悪化が発生している状態では、クリーニングによって一時的にガリは改善しますが、再発の可能性があります。
したがいまして、IDK Audioでは以下の状態では『回路的には問題ない』と診断させていただいています。
(スイッチ)
ON/OFFのいずれかに固定されたポジションで
・ノイズの発生がない
・出力が正常である
(ボリューム)
・極端に大きなガリの発生がない
・静止状態での出力が正常である
新品に比べ、ビンテージ品は長時間放置してしまうとスイッチやボリュームの接触不良に至る時間は短くなる傾向があり、メンテナンス(修理)しても再発してしまう可能性が高いのです。
良いコンディションを維持するためには、日頃から定期的にご使用いただき、スイッチやボリュームを常に動作させていただくことが重要なポイントです。
サンスイビンテージアンプのオーナーの皆様、銘機たちを「寝たきり」状態にするのは考えものです。
ぜひとも日常から定期的に「動かしてあげて」ください。