Meister植竹のブログ Vol.33/音の3大要素について 第3回:音色
オーディオファンの皆さま。
こんにちは。
山水電気(サンスイ・SANSUI)DNAを正統に継承するカスタマーセンターIDK Audio、センター長の植竹です。
(IDK Audioについて、詳しくはこちらをご覧ください)
植竹ブログ第33回目です。
音の3大要素について 第3回:音色
音の3大要素は「音の大きさ・音の高さ・音色」といわれています。
前々回・前回に引き続いて、オーディオ的な観点でこれらについてお話しさせていただきます。
最終回は「音色」です。
音色(timbre)
楽器には同じ音程でもバイオリンとオーボエの音が違うように音色があります。
純粋無垢な「純音」は正弦波です。
オーディオ製品はこの正弦波で性能が評価されます。
電子楽器のシンセサイザーは正弦波や矩形波などに様々な波形を重畳して音色を創っていきます。
アコースティックな楽器は構造・材質・エージング・演奏法などで基音と倍音が重なり独特の音色が生まれます。
では、オーディオ製品の場合はどうでしょうか?
スピーカーの周波数特性はフラットではなく、振動板やエンクロージャーの材質や構造、ネットワークの設計などにより周波数特性の凸凹や歪(ノイズではない)が生じてしまいます。
またエージングによっても音が変化することは良く知られています。
これはある意味スピーカーは最も楽器に近く、これらの歪や状態変化が音色となってそのスピーカーの個性になっているといえます。
これに対してアンプは、周波数特性はフラットで歪も人間の感知能力をはるかに下回っているほど高性能です。
これは「ブログVol.27 音質の変化について(アンプ編)」でも書きましたが、アンプの性能評価は正弦波を使い負荷はスピーカーではなく「固定抵抗」の両端に発生する電圧を測定するため、1980年代以降のどのアンプを測定してもほぼ同じ結果になります。
これだけをみれば、ここでもアンプには音色がないということになりますが、実際の負荷は周波数によりインピーダンスが大きく変化する厄介なスピーカーを駆動しなければなりません。
この負荷インピーダンスの変動でアンプ内部は信号の流れ方が変化して歪が生じ、これがアンプの音色としてあらわれていると考えられます。
したがって、アンプはスピーカーに接続することではじめて音色が出現すると考えられるのです。
このように、オーディオを楽しむ上でより良い音で聴くためには、アンプとスピーカーの関係性は重要であるといえます。
それでは、「良い音」とは「どんな音」になるのでしょうか?
この点については、最終回でお話ししたいと思います。
また次回お会いしましょう。
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