カンタン解説 医療DXとは(第5回:電子カルテ情報の標準化)

医療DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して医療に関わる各種の情報を統合・活用し、医療提供の質の向上や業務効率化を図る取り組みのことです。
政府は医療DXを推進するために、「全国医療情報プラットフォームの創設」「電子カルテ情報の標準化」「診療報酬改定DX」などを掲げ、2030年度までにデジタル化の本格的な導入を目指しています。
この記事では、政府の取り組みと上記の3つの柱について解説してゆきます。
第5回目は、「電子カルテ情報の標準化」をご紹介します。
「電子カルテ情報の標準化」とは?
電子カルテ情報の標準化とは、医療機関間での情報交換を円滑にするために、電子カルテのデータ形式や項目を統一する取り組みを指します。
前述の電子カルテ情報共有サービスに様々な電子カルテが連携するための必須要件となります。
これにより、電子カルテ情報共有サービスに参加する医療機関が、他の医療機関との間で医療情報を容易に交換でき、診療の効率化や安全性の向上が期待されます。
交換対象となる情報は、3文書(「診療情報提供書」「退院時サマリー」「健康診断結果報告書」)6情報(「傷病名」「アレルギー情報」「感染症情報」「薬剤禁忌情報」「検査情報(救急及び生活習慣病)」「処方情報」)から始まり、順次、対象となる情報の範囲が拡大される予定です。
また
●これらの医療情報を医療機関側から薬局側にも共有すること
●薬局側から医療機関側に提供するフィードバック情報(服薬状況他)の内容や共有方法・必要性
についても別途検討される予定です。