【モデル解説】Meister植竹のブログ Vol.54/サンスイアンプ|時代と変遷〈AU-999〉
オーディオファンの皆さま。
こんにちは。
山水電気(サンスイ・SANSUI)DNAを正統に継承するカスタマーセンターIDK Audio、センター長の植竹です。
(IDK Audioについて、詳しくはこちらをご覧ください)
植竹ブログ第54回目です。
〈Part3〉初期のトランジスタアンプ|AU-999
(1970年発売/¥85,000)
市場残存数が少ないレアモデルです。
この年の大学初任給は39,000円。
この時代のステレオといえば、家具調のスピーカーと本体(レシーバーとプレイヤー)の3点セットです。
それも裕福なお宅にしかない贅沢品でした。
アンプやスピーカーをそれぞれ個別に揃える文化が普及するのは、もうしばらく後になります。
エントリーモデルのAU-666やAU-777は比較的残存しているため、AU-999は超高級品で「そもそも売れなかった=買えなかったのでは?」と考えられます。
デザインは秀逸で存在感があり、オールドな雰囲気は今見てもすばらしい逸品です。
個人的にはこのデザインはサンスイアンプのなかで最も好みなデザインです。
オプションのウッドケースに入れて使ってみたいものです。
過日入庫した個体をオーバーホールして、早速試聴してみました。
音質は現代のトランジスタアンプというよりAU-111に近いサウンドです。
トランジスタ化により静かになり、レンジ感は拡大していますが、エネルギーバランスはそれほど変わらず、中域の密度感が高く、全体的に穏やかな美音です。
当時の高感度なスピーカー特性を考えると、この時代はあまりスピーカーを駆動する必要もなく、スピーカーの特性で鳴らして、そこで発生する暴れ(歪)をうまく「いなしている感じ」があります。
ここからサンスイトランジスタアンプの歴史がスタートします。
次回は、『〈Part4〉大ヒット!|AU-9500』です。
それでは、また次回お会いしましょう。
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